働く女性のためのマンション購入 - 住宅ナビ

不動産投資の楽待

働く女性のためのマンション購入

大久保 恭子 大久保 恭子(おおくぼ きょうこ)
「住宅情報」の元編集長で、現在は「マンション評価ナビ」を運営している大久保恭子氏が、ライフプランの様々な側面を通して、働く女性のためのマンション購入のポイントを、女性ならではの視点で語ります。
第2回 働く女性の買い時はいつ?
公開日 2010/3/24
働く女性の買い時は、次のように個人的、社会的な2つのタイミングの掛け合わせで見極める必要があります。

働く女性の買い時=個人的タイミング×社会的タイミング

また、2つのタイミングのうち、より重要なのは個人的タイミングです。マンションを買うあなた自身が購入適齢期に達していなければ、たとえ社会的タイミングが買い時であっても、背伸びしてマンション購入を実行するべきではありません。 そこで、まず、あなたの個人的タイミングが買い時かどうかを計るモノサシについて見ていきましょう。

個人的タイミング あなたが「購入適齢期に達しているか」どうかの計り方
あなたの個人的な買い時タイミング、つまり購入適齢期に達しているかどうかを計るモノサシは、4つあります。

1、住宅ローンを安定的に返済していくために年収500万円に達したか?
年収400万円足らずでは、マンション購入には少しバーが高いということになります。500万円がひとつの目安といえるでしょう。
シングル女性向けマンションですと、広さ40m²前後、間取り1LDKくらい、都心からの乗車時間20分程度の立地のマンション、というのがひとつの目安となります。
現在販売中のマンションのなかから、上記の条件で探してみると、

沿線・駅 : 半蔵門線清澄白河駅徒歩6分
価格 : 3020万円
間取り・広さ : 1LDK 40.1m²

という物件がありました。
このマンションを、住宅ローン・フラット35を利用して35年返済で3000万円を借り入れ、20万円を自己資金で買うと、毎月返済額は11.2万円となります。
この返済金額と毎月支払う管理費・修繕積立金約1.5万円の合計額が月々の収入に占める割合を30%程度におさえるとしたら、月収42.3万円、年収にすると約500万円は必要ということになります。30%という住居費比率は経済的に無理なく暮らすうえでのひとつの目安です。
ちなみに、正規雇用のサラリーマン35歳前後の平均年収はほぼ500万円です。
35歳以上、年収500万円以上という方が、一般的には購入適齢期といえるでしょう。

2、貯金が300万円程度たまっているか?
フラット35のように物件価格の100%を融資するローンを利用すれば、頭金は必要ありませんが、マンション購入にあたっては様々な費用が発生します。ここでは詳細はご説明しませんが、だいたい新築の場合ですと、物件価格の5%程度のお金が別途必要になります。3000万円のマンションを買えば150万円程度の費用が発生するわけです。中古マンションの場合は、これに仲介手数料が物件価格の3%+6万円必要になります。3000万円の中古マンションであれば更に96万円を不動産会社に仲介手数料として支払うことになります。また、この際、素敵なインテリアも一式取り揃えたいというのであれば、50万円程度の出費は覚悟する必要があります。こうした初期費用を賄えるだけの貯金が200万円〜300万円は必要なのです。

年代別の平均貯蓄額は20歳代171万円、30歳代455万円、40歳代812万円(2006年 家計の金融資産に関する調査)です。
貯金額の面からは、一般的には200万円〜300万円を突破する、30歳代以降の方が購入適齢期といえるでしょう。

3、リストラされない、もしくはリストラされても転職できるスキル・経験があるか
20代から30代前半までは、がむしゃらに仕事をしてスキル・経験を積み、この分野では負けない!という自信が持てる専門分野を身につけることが大切です。確固たるキャリアの形成がないと、リストラされても転職の道が開けず、失業、そしてローン返済ができなくなるという、最悪の事態が生じることも、このご時世ですから、十分考えられることです。

また、リストラされなくても、仕事に自信がもてないと、いつどうなるか分らないという不安から、守りの姿勢にはいってしまい、挑戦的な仕事より手堅い仕事をつい選んでしまい、その結果仕事人としての能力が高まらず、キャリアアップや昇給といった道がとざされ、マンションを持った結果、自分の人生が尻つぼみになってしまう、というのでは本末転倒です。
仕事に自信がついて初めて、マンション購入は現実のものとなるのです。

ところで、女性の転職市場ですが、キャリアチェンジ転職は30歳、遅くとも35歳までは有利ですが、それを超えると難しいというのが現状です。
一方、キャリアアップ転職は能力さえあれば40歳代以降でも挑戦できます。こうした面からも35歳くらいまでは、しっかりキャリアを積んで、自分に自信がもてたところでマンション購入の行動を起こすというのが、賢明です。
仕事への自信という点からは、35歳前後が購入適齢期といえるでしょう。

4、自分のライフスタイルが確立しているか
自分の暮らしぶりにあった住まいを選ぶのが、マイホームの鉄則です。したがって自分の暮らしぶり、すなわちライフスタイルがきちんと確立されていないと、適切なマンション選びはできません。20代は、憧れや流行に影響され、こんな暮らし、あんな暮らしと色々なことを試してみるものですが、そうしたことを通して、自分なりの暮らしに徐々に落ち着いていくプロセスを踏むことは、とても大事です。都心の緊張感は高いけれど最先端の暮らしか、下町の気楽で庶民的な暮らしか、おしゃれで気のきいたお店もあるし自然も残る準郊外の暮らしか等々、自分にあった暮らしぶりが決まらないと、マンションは選べません。また、都心の暮らしに適したマンションを選んでおきながら、ちょっと疲れたから準郊外の暮らしに変えたいと思っても、一度マンションを買ってしまうと、賃貸とは異なり、そう簡単に住み替えはできません。

ある程度、私にあったライフスタイルはこれ!と決まらないと、買ったあと後悔します。
私は30代の前半に本来都心志向のライフスタイルであることに自覚的でなかったため、郊外のファミリー向け大規模マンションを買ったあと、ここには住めない!と、数か月で引っ越すという大失敗をした経験があります。
こうしたことからも、仕事に慣れ、私生活にも少しゆとりが出てくる30代に入ってから、ようやく自分のライフスタイルは決まってくるのではないかと考えます。
前半  後半

バックナンバー
第1回 マンションを買えば、老後は安心か?
第2回 働く女性の買い時はいつ?
第3回 将来結婚、出産しても大丈夫なマンションは「立地」が決め手
第4回 不動産会社の営業マンに軽く見られない方法
第5回 一度の見学ですべてが分る現地チェックの方法
第6回 働く女性に向くマンション(1) 都心VS郊外
第7回 働く女性に向くマンションはどちら?(2) 大規模VS小規模
第8回  働く女性に向くのは何階?  高層VS低層
第9回 大震災を機に考える「安全・安心に暮らせるマンションとは」
第10回 新築VS中古!? マンションは築年数で見分けよう!
第11回 片付く立地選びのチェックポイント

大久保 恭子 大久保 恭子(おおくぼ きょうこ)
■プロフィール
1979年 リクルート入社
1987〜1999年 週刊住宅情報編集長
2000年 執行役員住宅情報事業担当
2003年 日立キャピタルに転職し、マーケティング担当事務役員
2005年 風 取締役社長
2007年 マンションのポータルサイト マンション評価ナビをOPEN

マンション・一戸建てのマーケティング・商品開発、コンサルテーション等を行う。国土交通省 社会資本整備審議会建築分科会委員、都市再生機構経営基本問題懇談会家賃部会委員等の公務歴あり。

■WEB
マンション評価ナビ
私基準のマンション選び
都心のマンションに住む

大久保恭子氏の著書
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お片づけは『家ロジ』で。
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