働く女性のためのマンション購入 - 住宅ナビ

不動産投資の楽待
マンション評価ナビ「大久保恭子」の働く女性のためのマンション購入
公開日 2011/05/10
築年数による評価指標で中古マンションの査定価格は決まる

築年数が経つと価格はどう変化する? このような中古マンションの価格のメカニズムは、一体、どのような経緯で生じるのでしょうか。
実は、マーケットの需給バランスにより決まるというのではなく、市場に出される前の価格査定のロジックにより、築年数による価格差があらかじめ設定されているのです。
そもそも、中古物件の売り出し価格のベースは、売り主に仲介を依頼された不動産会社が価格査定を行うことで決まります。
そして、マンションの築年数は駅までの距離などの立地条件と同様に、査定価格を決めるための重要査定項目です。

価格査定マニュアルなどでは、中古マンションは築年数が10年〜15年を超えると、建物評価がゼロになる一戸建てほどの価格の下落はありませんが、築10年を基準にその前後一年ごとにプラスマイナス評価をしています。
たとえ16年〜20年では古くなるほど1年毎に2.0%、築年数21年以上では1年毎に2.5%と査定評価は下がっていきます。

こうした築年数を基準とした価格査定のロジックをもとに立地や維持管理の良し悪しが加味されたうえで、査定され売り出し価格が決められた中古マンションが市場に流通した結果が表1、2、3のデータというわけです。

結論:築15年超25年までが割安感あり
それでは、価格の面からみて、あなたに合った中古マンションの築年数は何年くらいでしょうか?
とにかく、「価格の安さ重視」というあなたでしたら、築31年超の物件を検討する手があるでしょう。このくらい古いマンションは都心の好立地にある物件が多く、都心居住も夢ではありません。

ただし、古い分建物の構造・性能が心配とか、維持・管理の状況を要チェック(次回で説明)とか、住宅ローンを借りる場合は借りにくい(次々回で説明)とか気になる点が結構ありますので、それらの説明を読まれた後に最終結論を出だすのがいいと思います。

新築のように新しく、しかも新築よりは安い物件を、というあなたは築10年超〜15年以内を選ぶのがいいでしょう。
この場合は新築も並行して探し、両者を比較検討するのがいいと思います。
その際、価格だけではなく、構造・性能から維持管理(次回で説明)、選択肢の豊富さ、買い方、住宅ローン(次々回で説明)にいたるまで、徹底的に比較して最終結論をだしましょう。

新しさもほどほど、割安感もほどほどというあなたは、築15年超〜25年を選ぶのがいいでしょう。
ただし、この築年数のゾーンにある中古物件は都心で比較的規模の大きい魅力的な物件の数は多くありません。
というのは、供給時期が1987年から始まって1991年に崩壊したバブル期と重なり、地価の高騰で都心の好立地の用地取得が困難で供給数が減少したためです。

また、ほどほどに新しい(古い)分、建物の構造・性能とか維持・管理の状況(次々回で説明)とか、不安な点もありますので、それらの説明を読まれたのちに、最終結論をだすのがいいと思います。

●ここまでの結論

  築0〜5年 築6〜10年 築11〜
15年
築16〜
20年
築21年〜
25年
築26年〜
30年
築31年超
価格 ×

それでは次回のコラムでは「2:構造・性能」「3:維持・管理」についてご説明します。
こちらも引き続きご覧ください。

図表1:中古マンション成約物件の築年別構成比率
図表1:中古マンション成約物件の築年別構成比率
(資料:東日本不動産流通機構『築年数からみた首都圏の不動産流通市場』)

図表2:中古マンション成約物件の築年別1m2単価
図表2:中古マンション成約物件の築年別1m2単価
(資料:東日本不動産流通機構『築年数からみた首都圏の不動産流通市場』)

図表3:首都圏の中古マンション価格インデックス
  築5年
(2005年)
築10年
(2000年)
築15年
(1995年)
築20年
(1990年)
築23年
(1987年)
新築分譲時坪単価 158.7 170.0 208.1 294.1 173.5
2008年
築年別中古坪単価
164.1 142.9 116.7 97.4 102.1
価格インデックス 103.4 84.0 56.1 33.1 58.8
(東京カンテイ)


後編

バックナンバー
第1回 マンションを買えば、老後は安心か?
第2回 働く女性の買い時はいつ?
第3回 将来結婚、出産しても大丈夫なマンションは「立地」が決め手
第4回 不動産会社の営業マンに軽く見られない方法
第5回 一度の見学ですべてが分る現地チェックの方法
第6回 働く女性に向くマンション(1) 都心VS郊外
第7回 働く女性に向くマンションはどちら?(2) 大規模VS小規模
第8回  働く女性に向くのは何階?  高層VS低層
第9回 大震災を機に考える「安全・安心に暮らせるマンションとは」
第10回 新築VS中古!? マンションは築年数で見分けよう!
第11回 片付く立地選びのチェックポイント

大久保 恭子 大久保 恭子(おおくぼ きょうこ)
■プロフィール
1979年 リクルート入社
1987〜1999年 週刊住宅情報編集長
2000年 執行役員住宅情報事業担当
2003年 日立キャピタルに転職し、マーケティング担当事務役員
2005年 風 取締役社長
2007年 マンションのポータルサイト マンション評価ナビをOPEN

マンション・一戸建てのマーケティング・商品開発、コンサルテーション等を行う。国土交通省 社会資本整備審議会建築分科会委員、都市再生機構経営基本問題懇談会家賃部会委員等の公務歴あり。

■WEB
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