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住宅トラブル、ズバリ解決!

大谷昭二 大谷 昭二(おおたに しょうじ)
日本住宅性能検査協会によって設立されたADR(裁判外紛争解決)センター、「日本不動産仲裁機構」を運営する大谷氏が、不動産取引・施工・敷金問題など、住宅にまつわるトラブルの実例を紹介し、その解決策を明快に解説いたします。
第6回 屋根裏物置を階とみるか否か
公開日 2009/6/19
建物の階数の認定。屋根裏物置を階とみるか否か(2階立てか3階建てか)その根拠を示した。
 
判決内容
〜大阪高裁平成11年12月16日判決〜

【建物プロフィール】
平成7年6月5日に売買された1階がガレージの木造4階建て住宅(登記簿上は「木造スレート葺3階建て居宅」となっている)

【入手経路】
中古土地建物売買(建物2800万円/土地2200万円)

【相手方】
売主(個人)
仲介業者

【法律構成】
売主【個人】→瑕疵担保責任
仲介業者→債務不履行

【期間制限】
争点になっていない。

【判決の結論】
請求を一部容認
請求額→2800万円
認容額→1462万4980円

【認定された欠陥】
1.軒高制限違反(木造は4階建てにできない。法21条1項)
2.防火対策違反【法62条1項】
3.建築確認申請段階図面にあった耐久壁の多数欠落

【コメント】
本件では建物の階数の認定がなされている(3階建てか4階建てか)。欠陥住宅訴訟では、屋根裏物置を階となすか否か(2階建てか3階建てか)が争われる事案が多いことから参考になります。

即ち、[1]最上階から屋根裏物置へ行く階段が固定式かどうか、[2]同物置の床から天井までの高さが1.4mを超えるか否か(以上[1][2]は、建設省通達昭和55年2月7日第24号)、[3]屋根裏物置の水平投影面積の合計が当該建築物の建物面積の8分の1以下のものは階数に算入しない(令2条1項8号)等の基準を指摘しています。

本判決はこれらに従い、被告からの屋根裏は階に算入されない(3階建て)との主張を排斥して4階建てと認定しました。

なお、本件判決は、損害額の認定に関し、契約の前提となった品質を「ほぼ」備えた建物となるための修理代金相当額を計上しています。例えば、柱の梁の耐火被覆を準耐火構造へ補修する修理代金は損害として計上せず、弁論の全趣旨などを根拠に金50万円を認定するのみであり、物足りなさが残ります。

仲介業者の責任について、構造の点につき調査義務なしとして責任が認められない場合が多いが、本件では売主個人が仲介業者代表者と同一人物だったので、仲介業者としても責任が認められています。
 
用語解説

●水平投影面積(すいへいとうえいめんせき)
水平投影面積というのは、土地や建物を真上から見たときの面積のことをいいます。
ちなみに、水平投影面積は、土地や建物に凸凹や斜面の部分があったとしても、その土地や建物が水平だったとして測った面積になります。

具体的には、次のようなものが、水平投影面積によっています。
■建築基準法の敷地面積、建物面積、床面積
■不動産登記法の地積、建物の床面積

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第1回 瑕疵担保責任 契約解除は可能か?
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第3回 欠陥住宅 損害賠償額はいくら?
第4回 瑕疵担保責任が認められる期間は?
第5回 居住者に配慮しない設計・施工への瑕疵担保責任
第6回 屋根裏物置を階とみるか否か
第7回 標準的技術基準を守らなくても違法とはいえない!?
第8回 建物建築業者の地盤調査義務
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大谷 昭二 大谷 昭二(おおたに しょうじ)
■プロフィール
NPO法人日本住宅性能検査協会の理事長。弁護士・一級建築士等30名の陣容でADRセンター「日本不動産仲裁機構」を運営。現在、週刊紙「週刊ビル経営」で【仲裁事案】を連載中。又、仲裁ADR法学会理事、ガーソン・レーマン・グループのカウンシルメンバーでもあります。
日本住宅性能検査協会のホームページはこちら

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