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専門家リレーコラム 第1回

村上 健 村上 健
一級建築士でマンション管理士でもある村上氏が、これからマンションを買おうと思っている方々に、良い物件を手に入れるために知っておいてもらいたいマンション建築の基本をご紹介いたします。
マンション建築の基本
公開日 2009/11/20
マンション
はじめまして。村上健と申します。
40年間にわたって建築設計監理の仕事に携わって参りましたが、その経験を生かしてリタイア後の生きがいとして、マンション購入者のためのアドバイスをして参りました。

マンション購入相談・施工中現場検査・内覧会検査その他、7年間で1000件のご依頼を受けました。

このコラムでは、これからマンションを買おうと思っていらっしゃる皆様に、良い物件を手に入れるために知って おいていただきたいことを、マンション建築の基本として項目別にまとめてみました。

マンションとは
通称「マンション」と呼ばれているのは、共同住宅・集合住宅のことです。
一敷地に複数の住戸が縦・横に連結して建築される建物です。住戸間の厚さ20p程度の界床1枚或いは界壁1枚を隔てて、他人どうしが接近し合って生活する住まいの建築形式です。

マンションの種類
分譲マンションと賃貸マンションとがあります。
新築の分譲マンションには、いわゆる青田売りと完成売りとがあります。
殆どが前者ですが、後者も稀にあります。完成した段階で販売開始するケースも一時期ありましたが、最近では意図したものではなく、販売不振から売れ残りが発生し結果的に完成状態で売買契約していることが多くなっています。
“青田売り”は建築確認通知書が交付され、着工した段階で販売を開始するものです。建物としての現物は全くない状態で販売パンフレットや図面集等の印刷物で、或いはモデルルームを確認して売買契約を締結するのです。

分譲マンションの所有権関係
個人の所有権が及ぶ範囲は専有部分だけで、共用部分は所有者全員の共有となります。

専有部分とは
外壁・界壁・界床に囲まれた内側の仕上や空間や設備等です。専有部分の間取・仕上・設備等の変更・改造は認められます。

共用部分とは
柱、梁、外壁、界壁、界床、サッシュ、設備竪配管、そして エントランス・階段・エレベーター・共用廊下・管理員室・集会室・機械室・ 電気室・パイプスペース・メーターボックス等の共用のスペースを言います。 専有部分である住戸内に通っている排水竪管のパイプスペースは共用部分です。

分譲マンションのつくられ方
ディベロッパー(マンション業者)は土地を入手し、マンションの企画を行い設計事務所に設計を発注し建築確認申請を行い、確認済証交付を受けた後に、施工会社に工事を発注します。着工と同時に販売を開始し売買契約締結後、工事が完成した時点で検査済証の交付を受け、内覧会(購入者検査)を経て購入者に引き渡されます。

分譲マンションに携わる企業等
売主:マンションを企画・販売する者 (ディベロッパー・“デベ”)
設計者:売主から委託され設計業務を行う者
建築主事・指定確認検査機関:建築確認や検査を行う者
指定住宅性能評価機関:設計(建設)住宅性能評価を行う第三者機関
監理者:売主から依託され、設計通りに施工が行われていることを確認する者
施工者:売主との工事請負契約により、設計図書に基づき施工を行う者(建設会社)
販売代理:売主に代わって販売業務を行う者
管理会社:管理組合からの委託を受けて管理業務を行う者

マンション建築の構造
鉄筋コンクリート造が一般的です。以前は鉄骨鉄筋コンクリート造もありましたが、高強度の鉄筋やコンクリートが可能となったことと、工期的な理由から鉄骨を入れない設計が多くなりました。

躯体施工法の種類
大別してコンクリート現場打設とプレキャスト工法とがあります。
前者は施工現場で型枠・鉄筋を組んでコンクリートを打設する工法です。
後者は工場で製造したコンクリートの柱・梁・床版等を現場で組み立てる工法です。
現場打設に比べ、天候の影響を受けないことと工期が短縮できるのがメリットです。

構造躯体工法の種類
柱・梁で構成されるラーメン構造が一般的ですが、低層建築の場合、壁構造も稀にあります。
後者は設計時にも将来的にも、間取が制約されるデメリットがあります。  

中高層建築物と超高層建築物
マンション
前者は高さ60m以下の概ね20階建以下の建築。
一般的に柱と柱との間に鉄筋コンクリート耐震壁の界壁を設けます。

後者は高さ60m以上の、所謂タワーマンションと呼ばれているもの。
界壁は殆どが乾式耐火遮音間仕切壁で、ボードと吸音材で構成された複合壁です。
上記の耐震壁の界壁と異なり、その設置位置はどこでも自由なので、自由な間取が可能というメリットがあります。
販売上、多種多様な規模・間取の住戸を用意したい売主にとっては好都合な工法と言えます。

設備配管
給水、ガス、電気等のメーター以降の横引き配管及び給湯管、横引き排水管は専有です。メーター以前の給水・ガス・電気等の配管・配線及び排水竪管は共用部です。
共用排水竪管のパイプスペースは、キッチン・トイレ・浴室・洗面室等の水周りに近い所に設置されるのが理想です。横引き配管はなるべく短い方が良いからです。
スケルトンインフィルの場合は、パイプスペースは専有部分を避け共用部分に設けます。そうすることにより配管のメンテナンスや将来の取替え工事の際、住戸内に入らず共用部分で作業することができるというメリットがあるのです。

住戸に求められる性能・機能
安全性 (防犯・怪我防止・プライバシー)
快適性 (採光・換気・通風)
利便性 (設備機器等)
遮音性 (外部騒音に対して・建物内騒音に対して)


以上ですが、上記は本当に基本中の基本の部分ですので、これをベースにして更に知識を深めていってください。最初から物件情報の収集に走るのではなく、マンション建築の基本を認識することが何よりも重要です。それにより鍛えた“確かな目”で、納得できるマンションを手に入れられることを期待いたします。


専門家リレーコラム バックナンバー
第1回 「マンション建築の基本」 村上健

村上 健 村上 健(むらかみ たけし)
1940年生まれ。
一級建築士・マンション管理士。
40年間にわたって建築設計監理の仕事に携わる。
リタイア後、その経験を生かしてマンション購入相談・施工中現場検査・内覧会検査などマンション購入者のためのアドバイスを始める。
7年間で1000件以上のマンション検査を行った。
著書「良質なマンションを手に入れる」 NHK出版 生活人新書
新聞・雑誌等に寄稿多数。

■ブログ 健さんのマンションアドバイス

■メルマガ 健さんのマンションアドバイス

■著書
良質なマンションを手に入れる
良質なマンションを手に入れる マンションは人生最大の買い物。主役は当然買主のはずが、売手のペースにはまっていた、ということも起こりがち。でも、「素人にはどうせわからない」と簡単にあきらめてはいけない。マンションを見る目や判断力は努力次第で身に付くもの。「従順な」買主から「物言う」買主に変身して、納得できる住まいをつかむための知恵とヒントを、実例を交えて紹介。

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