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日刊不動産経済通信 田村編集長の最新不動産市況

第11回 震災後の分譲マンション市場

公開日 2011/04/19
震災後の分譲マンション市場 自然災害の怖さは、予測がつかず、被害が常に想定外であることです。改めて痛感しました。
しかし、ある程度備えることはできます。絶対に安全なことはありませんが、万が一への備えは命を守ってくれます。このたびの震災で、首都圏も湾岸エリアの埋め立て地で起きた液状化現象や計画停電による交通事情の悪化などの被害を受けました。
防災という観点から都市と住宅のあり方が問われています。

当面は日本経済全体の先行きが読めない状況が続きますが、今回の震災が今後の分譲マンション市場に与える影響についてはある程度整理でき、予測が可能だと思います。
今回のコラムでは、震災後の分譲マンション市場を考察します。
 
供給サイドに大きな影響
供給サイドに大きな影響 今回の震災で最も懸念されているのは建築費の上昇です。
建築用の部品や資材、設備機器などの生産工場が被害を受けたことに加えて、被災地の復旧・復興に需要が集中し、多くの職人が必要になるため、これから新たに建築するマンションの施工体制を安定的に確保することが難しくなっています。需要と供給の関係を考えると、建設会社は建築費を上げざるを得ないでしょう。

デベロッパー各社にとっては、建築費がどれくらい掛かるのか、計画どおりの工期で建物が完成するのか不透明な状況ですから、建設会社に新規の工事を発注するのを当面見送ることが考えられます。
コストと販売時期が読めなければ、新たな用地の仕入れについても積極的には進められません。
市況が上向いてきただけに大きな痛手です。新築マンションは当面、物件の供給不足という局面に陥ることは避けられないと思います。

問題はこうした状況がいつまで続くかです。部資材などの生産工場が再開し、従来どおり職人を確保できるようになるまでに数カ月は要すると思われます。
ただし被災地の復旧・復興には長い時間がかかります。被災地優先の状況下、夏場に実行される予定の計画停電の影響も気がかりです。
先が読みづらい状況にあります。
 
マンション志向は高まる
新築マンションの供給が減少すれば、優良で希少性の高い物件については販売価格が上昇することも起こり得るでしょう。
需要マインドは今のところ冷え込んではいないからです。16年前の阪神大震災後もそうでしたが、大きな震災の後は耐震性能が優れたマンションに対する評価が高まります

阪神大震災では古い木造の戸建て住宅の多くが地震で倒壊しました。
今回の東日本大震災は地震より津波による被害が圧倒的に大きかったのですが、津波に飲み込まれ流されていく戸建て住宅をテレビ映像などで繰り返し見ると、戸建てよりマンション志向が強くなる傾向は心理的に起きるでしょう。液状化現象が起きた浦安市でもマンションより戸建ての被害の方が大きかったようです。
 
後編

バックナンバー
第1回 首都圏分譲マンション市場を概観する
第2回 分譲マンション市場は回復するのか?
第3回 高額所得層にマンションの買い時感広がる
第4回 長期優良住宅のマンションが徐々に浸透
第5回 春の商戦に向け好調なマンション市場
第6回 マンション市場を回復させた供給側の姿勢
第7回 郊外でのマンション供給が増えると市場がより安定
第8回 マンション商品企画のトレンド
第9回 今年の首都圏マンション市場を展望する
第10回 マンションデベロッパーの実情
第11回 震災後の分譲マンション市場
第12回 分譲マンション市場は様子見から正常化へ
第13回 震災の影響で今年前半の分譲マンション市場は低迷

>>楽待コラム第一弾「誰にでもわかる不動産市況」はこちら

田村 修 田村 修(たむら おさむ)
■プロフィール
出版社勤務などを経て、1985年4月に株式会社不動産経済研究所に入社。
不動産業界唯一の日刊紙である『日刊不動産経済通信』の記者として、不動産関連業界を取材。大手ハウスメーカーやゼネコン、総合不動産会社、不動産流通会社、マンションデベロッパー、Jリート、国土交通省などを担当。
2008年2月から『日刊不動産経済通信』編集長。
株式会社不動産経済研究所のホームページはこちら

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